治療法

歯がむし歯になった時、人工物を使用し治療します。
その種類は多種多様でさまざまな利点・欠点があります。
ここでは、その種類と特徴を説明します。

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詰め物(インレー)

“詰め物”ってなに?
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奥歯の歯と歯の間のむし歯が比較的大きな場合、型取りし、詰め物を作製します。
咬む力がかかるため保険では、金属の詰め物になります。。

 

他に方法はないの?

強化型プラスチック(ハイブリットレジン)もしくは、焼き物(ポーセレン)を使用すれば、歯の色の詰め物が可能です。保険適応外のため、自費治療となります。

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ハイブリットレジン: プラスチックの素材であるため、審美的に優れますが、強度は金属やポーセレンに比べ劣ります。

ポーセレン・ジルコニア: 強度も高く、透明感が出るので、現在では最も審美性の高い材料です。

ゴールドインレー: 金合金(金色)の詰め物です。体に馴染みやすく、最も適合よく作製できます。

かぶせ(クラウン・ブリッジ)

かぶせってなに?

歯の頭の部分(歯冠)の大部分が、むし歯で無くなってしまった場合、頭の全体を覆うクラウン(かぶせ)を作製し、歯を補います。

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保険では、前歯に限り、“レジン”というプラスチックの材料で見える範囲を覆った金属のかぶせが作製できます。

 

奥歯の場合は、4・5番目の歯は、ハイブリッドセラミックを削りだして作製する白いかぶせが、できるようになりました(CAD/CAM冠:2014年4月より健康保険で導入)。

“土台”ってなに?
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歯の頭が、むし歯で無くなってしまった場合、神経をとってしまった歯によく行われる方法です。
歯の神経の入っていた歯の中の空洞を形成し、支えとなる土台を差し込みます。
保険治療では、銀合金で作製し、土台で歯を補強してから、その上に、かぶせ(クラウン)が入ります
(そのためさし歯とも言われます)。

銀合金は腐食しやすく、金属が溶けてその結果、歯(根の部分)が黒色に変色し、歯ぐきから透けて黒く見えることがあります。また、神経を取った歯は脆くなってしまい、根が割れることがあります。

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これらを防ぐために次の自費治療があります。

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ファイバーコア
歯と近似した弾性ひずみをしているため、歯が割れる可能性を軽減します。また透明色のため、審美性に優れ、金属を全く使用しないので金属アレルギーの心配がありません。
グラスファイバーを利用する最新の方法です。

 

ゴールドコア
金合金(金色)の土台です。体に馴染みやすく、安定した金属で、比較的やわらかいため歯のたわみを許容してくれます

“ブリッジ”ってなに?
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歯がなくなってしまった場合、両隣の歯を支えに、橋渡し歯を作製する方法です。固定式の歯が作製できるので、噛み応えがある反面、歯がない部分に汚れがたまりやすいので、しっかり手入れをしなければいけません。

保険では、奥歯の場合、金属(銀色)のかぶせになります。

接着ブリッジ

歯がなくなった場合に両隣りの歯を土台にして橋渡しをするのがブリッジですが、どうしても歯を削る必要があります。以前修復物が(例えばかぶせが)装着されている場合は、問題ありませんが、健康な歯の場合は、非常にもったいないことです(その歯にとっては”害”でしかありません)。

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そのような場合に極力歯を削らずにブリッジを可能にしたのが、接着ブリッジです。

これは岡山大学病院補綴科(クラウンブリッジ)で開発された方法で、高度先進医療として国から認可を受けている方法です。


大学で私が行っていた高度先進医療の技術・経験を生かし、当院でも治療可能となっています。
現在では、保険治療でも、保険材料を使うことで可能ですが、治療技術により治療結果は大きく左右される方法です。

厚労省認可の方法は、大学病院でのみ高度先進医療の適応となりますが、同等の治療を当院でも受けることが可能です(自費治療)。治療技術は保険治療でも応用可能です。

 

 




もっといい“かぶせ”は?

保険治療でもっとも気になる点は、金属色の歯になることだと思います。またプラスチックは、汚れが付きやすく、水分を吸収していくので変色しやすいのが欠点です。

保険材料での短所を補う治療として、以下の自費治療があります。

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ハイブリット前装冠
金属のかぶせの上に強化型プラスチックを盛り作製したかぶせ(RFCr)です。見た目は、歯の色に仕上げることが出来ます。

メタルボンド
金属のかぶせの上に陶材(ポーセレン)を盛り作製した焼き物のかぶせ(MB)です。透明感があり、また汚れが付きにくいのが特徴です。

ゴールドクラウン
金合金(金色)のかぶせです。金はやわらかく、歯によく馴染み、体に優しい金属です。金属なので壊れたりすることがなりません。

さらに、いい“かぶせ”は?

歯科材料はめまぐるしく進歩しています。最先端の技術で最高の結果を導く方法の一つにジルコニア・ポーセレンがあります。ポーセレンは、体内でも安定し、光が当たった時は特に透明感がわかり、表面の滑沢性から歯垢付着しにくく着色しない材料です。

オールセラミッククラウン

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かぶせのすべてをジルコニア・ポーセレンという焼き物で作製したかぶせです。見た目は、もちろんのこと一番歯に近い色合い・透明感に仕上げることが出来ます。
また金属アレルギーでお困りの方・心配な方は、この方法が最も安全かつ安心な方法です。ファイバーコアとの組み合わせで金属をまったく使用しない歯を作製できます。

ラミネートベニア

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歯に焼き物のポーセレンを接着する方法です。歯の色がホワイトニングしても改善できない場合、これにより審美的な歯を再現できます。
また、矯正するには時間がなくて・・・という方にも前歯部をラミネートすることで歯並び(審美的に)を改善できます。

ジルコニアブリッジ

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ジルコニアは、セラミックの中でも靭性(粘り強さ)が高い特性があり、人工ダイヤモンドとも呼ばれています。この高い硬度のため、加工技術が難しかったのですが、近年の技術向上により、歯科治療に導入することができるようになった、新しい素材です。ただジルコニア自体は白色で審美性に劣るため、ジルコニアの上にポーセレンを焼き付けることで、美しい歯をつくることができます。また光を透過するため、強度と美しさを併せ持つ治療法として、現在の歯科材料では最も良い素材です。

上記の写真はジルコニア・オールセラミックを使用した接着ブリッジです。接着ブリッジは、歯を極力削らずに作製できるブリッジとして有意義な方法ですが、少量しか歯を削らないため、修復物の厚みを少ししか取れません。このため以前は強度のある金属でしか、接着ブリッジを作ることができなかったのですが、ジルコニアを使用することで、よりきれいな方法で、歯もほとんど削らなくて済む方法が可能になりました。

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入れ歯(義歯)

“入れ歯”ってなに?
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歯がなくなってしまった場合に作製する取り外し式の歯で、プラスチックの素材で作製します。とくに多数の歯を失ってしまった場合に行います。噛む力を歯ではなく歯ぐきで支えるので噛み応えは、歯と比べ劣ってしまいます。また、力を支えるために歯のない部分以上に覆う必要があるため、どうしても違和感が出やすいのです。



違和感を少なく、丈夫なものは?

自費で“金属床義歯”という方法で、それぞれのお口、障害にあった改善をすることが可能です。使用する金属・設計によって料金が異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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例えば、違和感を極力減らすために、プラスチックの部分を金属で作製します。

義歯の右半分が保険のプラスチックの義歯、左半分が金属床義歯です。右の写真でわかるように、厚みが半分程度になるのと、熱を感じやすくなるのでプラスチックと異なり、食べ物の食べた感触がよくなります。

安定しやすく、義歯を小さくするには?
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また残った根を利用して、より安定した(落ちにくい)義歯を作製できます。さまざまな方法がありますが、もっとも手軽に、かつ安定した機能を有するのが、磁石を用いた方法です。

写真左が、お口の中のイメージです。残った根に磁石に対応した金属を装着します。
写真右は、義歯の内側に磁石を埋め込んでいる写真です。これらが、磁力で引っ付くことで入れ歯を安定させることができます。



しかし、義歯である以上、完全に違和感がなくなり、昔のように食事ができるようにはなりません

またお口の中の感覚は人それぞれです。どれほどの障害・苦痛があるか・その原因がなにか、によって改善できるかどうかが決まります。

義歯でも無理な場合・義歯自体がイヤな場合は、インプラント治療をお勧めします。


外科手術なので“怖い”というイメージがあるかもしれませんが、治療を受けた人の多くは“案外すぐ終わる”と言われます。まずはご相談ください。

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インプラント治療

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チタン製の人工歯根を顎の骨の中に埋め込み、それを土台として歯を作製し、噛み合わせの再建を行う方法です。現在では治療法も確立し、有効で安心・安全な治療法の一つになりました。

インプラントも新聞・雑誌などによりかなり知名度が上がりました。インプラント治療とひとことでいってもいろいろな方法があり、それぞれに利点・欠点があります。

人それぞれ、同じ人でも歯がなくなった場所によっても、治療法が変わってくることがあります。

当院では患者様の立場にたち、もっともご要望に沿える方法を一緒に考えていきたいと思います。もちろんインプラントに限らずブリッジ・入れ歯(義歯)といった方法もありますので。

保険が利かないため、高額な費用を必要としますので、患者様に納得してもらってから、はじめて始まる治療です。

まずはお気軽に相談してください。

以下にインプラント治療の例を載せます。参考にしていただけたらと思います。

前歯が不幸にも無くなってしまった場合
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人工歯根(インプラントを顎の骨に埋め込み、その上に歯を作製しました。

ほとんどの歯が無くなってしまい、入れ歯はなかなか使えない。入れ歯が安定しない。

インプラントに磁石をいれ、入れ歯の安定の手助けをします。顎の骨の量があれば、固定式の歯も作ることはできますが、この場合だと負担も少なく、また手入れもしやすいのでお口の中を清潔に保ちやすいのです。

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インプラントの上に磁石に対応する土台を入れています

 

 

 

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入れ歯を入れた状態です。見た目(特に顔貌は入れ歯の方がより美しくしやすい場合が多いのです)は、問題になりにくくなります。

 

 

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入れ歯に磁石を装着しています。磁石の力で入れ歯を安定させます。

インプラント支持の磁性アタッチメントデンチャー

 

 

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ホワイトニング

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☆人前で自信をもって笑うために☆

口元に自信がないと、どうしても大きな口で笑えません。白い歯は
すがすがしいイメージ・清潔感を与えます。

自分に自信をもつために、歯を白くしてみませんか?

歯の着色は、大きく2種類あります。

1. タバコのヤニ・茶しぶなど、歯の表面についた汚れ
2. 生まれ持った歯そのものの色、加齢による歯の内部の汚れ。

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歯そのものを白くするには、漂白剤を使用します。漂白剤の成分である過酸化水素・過酸化尿素は、熱・唾液に反応し、薬理作用が活性化されます。この中から活性酵素が歯の色素を分解し、歯を白くします。これらの薬剤は体に入っても害がないのが特徴です。

 

ホームブリーチ (ご家庭で行うホワイトニング)

歯の表面についた汚れを除去した後に、漂白剤を作用させます。

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マウスピースを作製し、その中に薬を入れ、睡眠時に装着してもらいます。1~2週間で、効果があります。

当院では、漂白の変化を微調節でき、かつ漂白治療にどうしても起きやすい知覚過敏症が出にくいこの方法で行っています。

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最後に

当院では、保険治療を中心に行っております。

自費治療については、お気軽に相談してください。

当院では、自費治療とは、現在の歯科材料の中で最もよい材料方法技術で行うようにしています。当院の自費治療は決して安いものではありませんし、他医院の中には当院よりもかなり安いところもあるかと思います。

よく完成品(かぶせとか)だけを見て、値段を判断されがちですが、診療時に使用する材料・金属(特に金の含有量によって費用はかなり左右されます)・作製する技術者(技工士)の質・歯に装着するための接着剤の種類などなど、必要経費はかなり異なってきます。(単純に金属を金にするか銀にするか、もっと安い卑金属にするかで、費用は全然変わることは理解しやすいかと思います。また中国メーカーや海外技工所などを使用すれば、経費が半額以下になるとも聞きます・・)

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当院では、大学病院でも採用されている質の高い技工所で、今現在使用可能な最も良い素材・材料で、作製していますので、費用がかかります。
が、国立大学病院での価格設定に準じて設定していますので、安心していただけたらと思います。

 

一般的に、保険治療は、定められた材料・技工所で行われるので安心ですが、自費治療は、行う歯科医師の裁量で、治療結果もさまざまです。

ぜひ信用・信頼できる医院で治療を受けるようにしてください。どの医院・歯科医師から受けるにせよ、高額な治療になりますので、よく考えられてから決断するようにしてください。そういった医院は間違いなく、よく相談に乗ってくれるかと思います。

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